ADHDとASDの特徴の比較~多動といっても背景は違います~
注意欠如多動症(ADHD)と自閉スペクトラム症(ASD)は別の診断ですが、同じような症状がみられることもあります。ASDのお子さんにもADHDの特徴である多動がみられたり、不注意がみられることもあります。また、ADHDのお子さんにも対人関係の問題が見られることがあります。
症状が合併しているということもあります。しかし、同じように見えても背景は異なっていることがあります。異なっている場合、対応も異なってきます。ADHDとASDの特徴の背景の表があります。司馬理英子先生の「アスペルガー・ADHD・発達障害シーン別解決ブック」という本に記載をされていました。
症状の背景にあることを見ている利点
同じように見える症状でも背景が異なってくることがあります。背景により対応が変わります。例えば、ADHDのお子さんの多動の対応としては単純に「じっとしておく」という目標ではなく、着席時間を短くして、できていることをほめることです。また、動いてしまうことは仕方ないので動く場面もあえて作ることも必要です。ASDの多動の症状には、具体的にすることを決めておくことが有効になりやすいです。
背景を知る方法
どのようにすれば背景を知ることが出来るのでしょうか。行動は観察して理解できても、背景はすぐには分かりません。子どもの行動を観察して支援しながら仮説を考えていくことが大切です。ASDのお子さんの場合、事前にすることを決めておいて落ち着いて行動出来ればASDの多動の特徴と理解できます。しかし、上手くいかない場合、ADHDのお子さんと同じ背景の多動と仮定できます。そのように観察して支援しながら推測しましょう。
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