問題行動の定義
問題行動とは( )にとって、( )となる行動
( )に当てはまる言葉は何でしょうか。問題行動の定義の捉え方は様々です。例えば、「問題行動とは周囲にとって、迷惑となる行動」と考える人もいるでしょう。また、「問題行動とは社会にとって、迷惑となる行動」という人もいるかもしれません。しかし、子どもの発達支援や相談場面ではこのような定義では本人を責めてしまうだけになることがあります。
教室で大声をあげるという行動について、友達や先生は迷惑でしょう。しかし、本人は大声を出すことに困っていないはずです。また、ロッカーなどの高いところに上って遊ぶという行為を、周囲は心配し問題行動としてとらえます。しかし、本人は楽しいばかりでしょう。支援や相談の場での問題行動は次のように考えています。
問題行動とは(本人)にとって、(デメリット)となる行動
本人にとってデメリットとなる行動が問題行動です。この定義は本人の視点に立った定義となりより子どもの利益をもたらすような支援になります。
教室で大声をあげる行動ですが、本人は問題行動と思っていなくても、将来的にはデメリットとなると考えられます。大声をあげることで、周囲が本人と距離をおくようになる可能性もあります。そうなると、対人関係から学べることも大きく減ってきます。ロッカーの高いところに上がって遊ぶ場合も、落下すると身体にけがをする可能性も大きいです。そして、適切な遊びを学ぶことが減ってしまいます。長い目で見ると社会適応が課題になることも考えられます。
問題行動の定義を本人目線にすることで、支援の方法や支援者の心構えも変わります。改めて問題行動ってなんだとうかということを考えることは、支援者や保護者の方にとっては子どもと向き合い方を考えなおすきっかけにもなります。
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