問題行動とは~何が問題なのか~
問題行動の定義
問題行動や困った行動とはなんでしょうか。
「子供の困った行動の定義とは?」と保護者さんや支援者の方に尋ねると「周囲に迷惑をかける行動」と返答されることが多いです。しかし、支援という場ではこのような定義では本人を責めてしまうことになります。
問題行動の定義とは以下のような視点で考えると支援がポジティブになります。
「問題行動とは本人にとって不利益な行動」
例えば「不満を言いすぎる」ということは本人にも不利益になる可能性は大いにあります。不満を言いすぎていると、周囲が本人から距離を置いて、対人関係スキルを学ぶことが減ってきます。これは将来的には不利益になります。まず、その行動が本人にとって不利益になるのか、どのような不利益をもたらすのかを考えてみることが重要です。
何が問題なのか?
問題行動では何が問題になるのでしょうか。問題行動の「問題」とは反応率、強度、弁別と分けられます。
反応率:その行動が多すぎたり少なすぎると問題です。食事を考えると、食べすぎも身体に悪いですし、食べないことも問題となります。また、食事時間が長すぎても短すぎても不利益が生じます。反応率に問題のある場合、適度な頻度や適度な時間にすることが目標です。
強度:その行動が強すぎる、または弱すぎることを示します。例えば、ドアをノックする音が強すぎると相手はびっくりしますし、弱すぎるとノックしたかどうか分かりにくいです。強度が問題の時、適度な強度を目標とします。
弁別:場に不適切な行動であり、例えば鼻ほじりです。鼻をほじることは悪くはないですが、場面が問題となります。公共の場での鼻ほじりは周囲に不快感を与える可能性があります。人のいない場面など適切な場面に限る方向へ目標をむけることが重要です。
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